自身の意思による卒業か、それとも事務所側の冷遇に嫌気がさしたのか、どちらにしろ、2018年12月20日に開催されたコンサートが最後の活動となりました。ステージでは川後陽菜さんがファンに向けて書いた手紙を読んでおり、そこにはファンと一緒に夢を叶えてきたこと、そして今まで支えてくれたことに対するお礼のメッセージが記載。会場にはハルジオンの花が咲き、メンバーとファンに見送られながら卒業しました。

乃木坂46のアイドルたちは、全員乃木坂46合同会社に所属することが義務付けられています。卒業後も残留することができるため、西野七瀬さん、生駒里奈さん、若月佑美さんら元人気メンバーは全員乃木坂46に残留しています。

しかし、川後陽菜さんは事務所残留という道を選択せず、乃木坂46合同会社を退社してしまいました。

元々事務所から冷遇されているとの噂もあったため、川後陽菜さんも事務所に残る気は全く無かったのかもしれません。他に残留しなかったメンバーは、大和里奈さんや畠中清羅さんなど、スキャンダルが理由で解雇されたと見られるメンバーが中心でした。川後陽菜さんはノースキャンダルを貫いたものの、事務所退所という茨の道を自ら選択したのです。

乃木坂46はモデル業界とのコネクションにも強かったため、乃木坂46のメンバーたちも女性ファッション雑誌で専属モデルを務めています。川後陽菜さんもPopteenの専属モデルでしたが、卒業発表から1ヶ月前にPopteenを卒業することをブログで公表しています。

この仕事は事務所の力によって恵まれていた仕事のため、事務所を退所してしまうと契約の問題でモデルの仕事も継続できません。おそらく、Popteenの専属モデル卒業を発表した頃、すでに事務所の退所も決定していたのでしょう。

大手芸能事務所の芸能人が事務所を退所した場合、次に新しい事務所を探すのが困難な場合があります。乃木坂46を卒業し事務所を退所したメンバーたちも、大手芸能事務所には所属しておらず、中には動向が掴みにくいメンバーもいます。

川後陽菜さんも同じケースであり、特定の事務所に所属せず、フリーとして活動を再開しました。

芸能界の仕事は、事務所の力によって大きく左右されます。そのためある程度の人気を得る前にフリーになってしまうと、テレビ局の仕事に恵まれず、そのまま消えてしまう恐れも十分考えられます。

しかし、事務所に所属するとその分個人の行動は制限されてしまうデメリットもあるのです。SNSを愛用する芸能人も多いですが、実際は事務所からあれはダメ、これもダメ、と色々制約されたうえで利用している場合がほとんどでしょう。

フリーであれば、SNSの利用も自由に行うことができます。インスタグラムの機能をフル活用したり、いきなりユーチューバーとしての活動を始めることも安易です。さらに、ギャラに関しても事務所の取り分が発生しないため、川後陽菜さんはある意味で多くのチャンスを掴みやすいポジションでもあるのです。