アニメ「幽☆遊☆白書」の“蔵馬”役で声優デビューを果たすと、「新世紀エヴァンゲリオン」の“碇シンジ”役や、「カードキャプターさくら」の“月城雪兎/ユエ”役などの代表作で知られる緒方恵美さん。

高校生以上の男子役に、声優業界で初めて声を当てた女性声優とも言われる緒方恵美さんは、やはり少年役が多いものの、中性的な役から大人の女性役まで実に幅広い役柄をこなす人気声優です。

特に、前述した「幽☆遊☆白書」や「カードキャプターさくら」などでは、全く異なる人格を併せもつキャラクターを、見事に演じ分けたことで話題になりました。

今回、そんな声優・緒方恵美さんの若い頃の経歴と、長年に渡って患ってきたという持病の「ヘルニア」が再発し、遂に緊急手術に踏み切った経緯と、現在の病状についてまとめてみました。

映画や演劇の配給会社「東宝」に在籍し、宝塚の指揮者やトロンボーン奏者、ミュージカル音楽監督などを務めていた父親と、声楽家として活躍する母親の元に誕生した緒方恵美さん。

そんな両親の影響を受け、自身も3歳からピアノを始め、バレエや日舞なども習っていたという緒方恵美さん。

高校時代には洋楽にハマり、作詞作曲や弾き語りのアルバイトなど、アマチュアでの音楽活動を続ける傍ら、芸能事務所の養成所に入所して芸能活動を開始しました。

ところが、通っていた桐朋女子高校が、校則で在学中の芸能活動を禁じていたことが判明し、芸能活動を断念し、程なくして養成所を退所することに…。

高校卒業後は東洋大学に進学した緒方恵美さんですが、キャンパスが静岡県だったことを理由に両親の反対を押し切る形で1年で中退。

その後、一度は諦めた芸能界を再び志すようになった緒方恵美さんは、東京声専音楽学校（後の「昭和音楽芸術学院」）のミュージカル科を経て、ある劇団に所属し、ミュージカル女優として活動をしていたそうです。

ところがこの劇団が解散することに…。ただこの時、当時の劇団プロデューサーにこう言われたと言います。


「君は少年役で舞台に立った時に、とても華がある。声優を志してみてはどうか」


この言葉をキッカケに、緒方恵美さんは声優の世界へ足を踏み込むことになります。

その後、声優事務所「青二プロダクション」が運営する養成所「青二塾」に入塾した緒方恵美さんは、その2年後に受けた「幽☆遊☆白書」のオーディションで、メインキャスト“蔵馬”役に抜擢されるんですよね。

しかも、オーディションの際に、当時まだ無名の駆け出し声優だった緒方恵美さんが、ただ地声で「青二プロダクションの緒方です」と名乗った時点で、「蔵馬だ！」と即決されたと言われています。

そんな緒方恵美さんは、2021年2月25日、自身のTwitterを更新し、持病の「椎間板ヘルニア」が再発したため、緊急手術を受けたことを報告して話題になりました。

それによると、実は緒方恵美さんは、長年「椎間板ヘルニア」という病気（持病）に悩まされており、少し良くなっては過労が重なると再発する…ということを繰り返していたそうなんですよね。

それでも長年付き合ってきた病気だったので、それまでは悪化する前に察知して、休む等の対応をとることで、手術を回避してきたそうです。

ところが、今回のヘルニアは右下肢へ伸びる大きな神経の束の真下の接続部分にできたことで、致命的な症状を発症してしまったのだとか。

今回、再発したヘルニアの病状と、手術を決断した経緯について、緒方恵美さんは次のように説明しています。